ネットで利用できるサービスには、Webメディアでしか利用できないサービスもあれば、アプリでしか利用できないサービスもあります。
また、Webメディアとアプリを併用できるサービスもあります。
Webメディアをアプリ化すると、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
アプリ化に伴って利便性が高まる部分と、不便になってしまう部分の双方を正しく理解して、上手にネットサービスを活用できるようにしてください。
快適なアプリ化を実現する一助となるアプリ開発のプラットフォームに関する情報もお届けします。
Webメディアをアプリ化するメリット
Webメディアのアプリ化が急激に進んでいる背景には、スマートフォンやタブレット端末が普及したことによって、情報検索に使用するデバイスが変化していることが関係しています。
総務省によると、2018年における個人のインターネットの利用率は、およそ8割程度であり、端末別の利用率では、スマートフォンがパソコンを上回っています。
ネットサービスを利用する際に、パソコンを立ち上げるのではなく、より気軽に利用しやすいスマホやタブレットを使う人が多くなるにつれ、利用者のニーズに応えるべく、アプリ化を進める企業が増えています。
アプリ化を行わず、従来通り、Webサイトでオウンドメディアを展開するだけでは、顧客離れを招いてしまう可能性もあるため、時代に合った方法で情報発信ができるシステムを整えることが必要です。
Webメディアをアプリ化するメリットとしては、アプリの通知によって、情報をキャッチしやすい環境を整えられるという点が挙げられます。
Webメディアの場合、情報が更新されたタイミングで、必ずしも消費者に最新情報をチェックしてもらえるとは限りません。
アプリのプッシュ通知のお知らせ通知の開封率は、Webマガジンの配信時の開封率と比べて、3倍以上にもなると言われています。
新商品の発売や、予約商品の予約開始、キャンペーンやセールの開催情報といった情報が発信された際、アプリのプッシュ通知がオンになっていれば、スムーズに情報を得ることが可能です。
プッシュ通知の機能を使うことで、アプリへの利用率を上げるとともに、関連するオウンドメディアのアクセスを促すこともできます。
手元にあるスマホにダウンロードしたアプリにプッシュ通知を送ることによって、企業やサービスに対する関心を維持してもらいやすくなるのは、アプリ化をする大きなメリットです。
企業側は、ユーザーによるアプリのアンインストールを避けるためにも、上手にプッシュ通知を活用して、魅力的な情報発信を行う姿勢を持つことが求められます。
また、機種やブラウザのバージョンの影響を受けにくいところも、Webメディアをアプリ化するメリットです。
スマートフォンの機種やブラウザは、ユーザーの利便性を高めるために、次々に新しいバージョンが開発されています。
例えば、iPhoneの標準ブラウザであるSafariでは、iOS11に更新された時点で、広告追跡機能が新しく追加されました。
こういった機能の追加や更新が行われると、Webメディアの場合、新しいバージョンのOSには十分に対応ができないケースもあります。
最新の機種やバージョンでも快適に使えるアプリを提供して、顧客満足度を高めることが大切です。
アプリ化することで、リピート客が利用しやすい環境を実現できるところも、大きなメリットです。
ワンタップで閲覧できるアプリの方が、Webメディアよりも気軽に利用してもらいやすく、継続してサービスや商品を利用してもらう機会を増やすことが可能です。
サービスや商品をリピート利用している顧客をメインターゲットにした情報発信に力を入れることで、魅力を適切にアピールして、固定客の獲得につなげることができます。
新規顧客をターゲットにした情報はWebメディアで発信し、リピート客に向けた情報はアプリで発信するという風に、顧客別に利用するメディアを分けてマーケティング戦略を練る企業もみられます。
アプリ化をすれば、外出時に携帯するスマホにダウンロードするアプリならではの利点を生かした機能を充実させることが可能です。
アプリの会員証のバーコードを実店舗で提示する機能があると、購入時のポイント付与をスムーズに行うことができる上、貯まっているポイント数をワンタップで確認できるようになります。
また、アプリでクーポン券を発券することで、サービスの利用や店舗への来店を効果的に促すこともできます。
ノベルティのもらえるクーポンは、企業やブランドのリピート客の購買意欲をくすぐることができ、売り上げアップにも結び付きやすいです。
商品検索や商品の在庫状況を確認しやすいというところも、Webメディアをアプリ化するメリットです。
商品の人気ランキングや在庫に関する情報が確認できると、購入を迷っている人に対して商品の購入を後押しできます。
Webメディアよりも時短でスピーディに検索が行えるように、アプリへの移行の際には特に検索機能を充実させて開発を行うことが必要です。
Webメディアをアプリ化をするデメリット
Webメディアのアプリ化は、時代のニーズに合ったもので、多数のメリットがあります。
一方で、アプリ化には、多少のデメリットも伴うため、デメリットや注意点もあると認識しておきましょう。
アプリ化をする際にまず覚えておきたいのが、アプリ化のための開発費用の負担がマイナスになってしまう可能性もあるという点です。
ごく簡単な機能に絞ったアプリであっても、初期開発のためにはコストや時間が掛かるものです。
費用対効果が十分に得られないケースも少なくないため、繰り返し検討を重ねた上で、導入を決定することが求められます。
オウンドメディアで十分な収益が出ていないにも関わらず、アプリ化を検討してしまった場合、それぞれの運営が負担になってしまい、経営状況が悪化する原因になることもあると覚えておいてください。
また、アプリ化において、大きなネックになるのが、アプリはダウンロードする必要があるという点です。
アプリストアにアクセスして、アプリをダウンロードするのには、時間や手間が掛かります。
スマホにアプリをいちいちダウンロードするのが面倒と感じるユーザーも少なくないため、その点には十分に注意が必要です。
スマホが身近な存在になっているのは事実ですが、アプリをダウンロードするのは、スマホの容量を圧迫する原因ともなるため、慎重なユーザーが多いものです。
アプリ化を成功させるには、アプリならではのメリットを的確に打ち出して、多少面倒でもアプリをダウンロードしたいと思える魅力をアピールすることが需要なポイントとなります。
ジャンルによっては、アプリよりもWebメディアの方が向いているというケースもあります。
フリマやオークション系のサービスの場合、Webメディアよりもアプリの方がユーザーの利用時間が長い傾向がみられます。
一方で、旅行系のサービスの場合、アプリよりもWebメディアの方が利用時間が長いのが特徴です。
提供するサービスのジャンルやテーマによって、適切にメディアを使い分けるのが理想です。
Webメディアとアプリの違いをしっかり認識しておこう
Webメディアをアプリ化するにあたっては、双方の相違点をしっかり認識しておき、アプリならではのメリットを引き出せるようにすることが必要です。
ここで、Webメディアとアプリの違いを整理して簡潔にお伝えしておきましょう。
Webメディアとアプリの大きな違いとしてまず挙げられるのが、Webメディアは複数の作業が行えるのに対して、アプリは特定の作業に特化しているという点です。
アプリは、一つの企業、サービスに関する情報を得るのに有効な手段であり、Webメディアはより幅広く情報収集をしたい時に便利なサービスと言えます。
また、Webメディアはダウンロードする必要がないが、アプリはダウンロードする必要があるという点は、大きな違いです。
iPhoneやiPadといったアップル製品ではApp Store、アンドロイド端末ではGoogle Playからアプリをダウンロードすることが必要です。
Webメディアの場合は、インターネットに接続できる機器があれば、Webサイトにアクセスするだけで情報を確認できます。
Webメディアとアプリの違いとしては、操作性の違いも覚えておきたいポイントです。
アプリの場合、最初にダウンロードするという操作は必要ですが、いったんダウンロードしてしまえば、アプリを開くだけで様々な機能をスピーディに使うことができます。
頻繁に利用するサービスの場合、いちいちWebメディアにアクセスして利用するよりも、アプリで利用した方が、時短で快適に使いやすいです。
動作が機敏で、データの通信量が少なくて済むというところも、アプリのメリットです。
アプリ開発に役立つアプリ開発プラットフォームとは？
アプリ開発においては、自社で一から開発を行うのではなく、ノーコードツールと言われるあらかじめ用意されたプラットフォームを利用して開発を行うサービスが便利です。
Webメディアのアプリ化に役立つサービスとしては、APP BOXやPastaが挙げられます。
APP BOXは、最短1ヶ月でアプリ化が実現できる、利便性の高いアプリ開発プラットフォームです。
店舗情報や会員証といったアプリに不可欠な機能はもちろんのこと、ニュース記事やカタログの掲載といった最新の情報を発信するための機能を備えた、使いやすいアプリが開発できます。
Pastaは、プッシュ通知やバナー配信といった機能が充実したアプリをローコストで開発できるプラットフォームです。
最短１ヶ月でアプリ化ができるため、急ぎでアプリを用意したいというニーズにもしっかり応えてくれます。
拡張性やサポート体制も申し分なく、行政アプリにも活用されている安心して利用しやすいサービスです。
まとめ
Webメディアのアプリ化には、ユーザーにスマートフォンで快適に情報収集がしやすい環境を提供できるというメリットがあります。
プッシュ通知を使うことで、新しい情報の更新を伝えることができるのも、アプリ化のメリットです。
一方で、アプリ開発に伴うコストが掛かる点や、アプリのダウンロードを負担に感じるユーザーもいる点には、注意しておくことが必要です。
